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雨樋の修理費用はいくら?部分補修から全交換までの相場と火災保険の使い方【プロが解説】

外れて雨水があふれる軒先の雨樋を、地上からスマホで撮影して確かめる人物のフラットイラスト。雨樋の修理費用と点検のイメージ

※本記事はプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。ただし特定の業者を売り込む記事ではありません。屋根・外装の実務者が、雨樋修理の本音を解説します。
最終更新:2026年7月15日|監修:屋根・外装の実務に携わる専門家(二級建築士・二級施工管理技士/記事末プロフィール)

「雨の日に雨樋から水があふれている」「継ぎ目から水がポタポタ落ちる」「訪問業者に『雨樋が外れてますよ』と言われた」——雨樋の異変に気づいて、まず知りたいのはいくらかかるのかだと思います。

結論から言うと、雨樋の修理費用は「部分」か「全体」か、そして「足場が要るか」で桁が変わります。金具の直しや部分補修なら1〜5万円。一方、2階の雨樋を全交換するなら足場代だけで10万円以上かかり、総額は35〜60万円が目安です。つまり雨樋工事の値段を左右する主役は、樋そのものではなく足場です。

この記事では、症状別の費用相場火災保険が使えるケース・使えないケース、そして「雨樋が外れてますよ」と訪問指摘されたときの正しい対処まで、屋根・外装の実務者の立場から解説します。梅雨から台風シーズン(8〜9月)は雨樋の不具合が一気に表面化する時期。台風前の点検と合わせて、いま確認しておきましょう。

🔍 この記事の結論(先にお伝えします)

  • 費用相場は詰まりの掃除5千〜3万円/部分修理1〜5万円/部分交換5〜20万円/全交換35〜60万円(2階建て・足場込み)。全交換は費用の3〜4割が足場代です。
  • 雨樋の寿命は一般的な塩ビ製で約20年。20年超で歪み・割れが複数箇所に出ているなら、部分補修を繰り返すより全交換が合理的なこともあります。
  • 台風・強風・大雪・雹(ひょう)など自然災害による破損なら火災保険が使える可能性があります。ただし経年劣化は対象外。「無料で直せます」と勧誘する申請代行には要注意です。
  • 雨樋の不具合を放置すると、外壁の劣化・軒天の腐食・基礎まわりの湿気、ひいては雨漏りに波及します。ただし今日明日の緊急事態は稀——慌てて訪問業者に即決する必要はありません。
  • 2階以上の作業をDIYでやるのは絶対にやめてください。修理より治療費のほうが高くつきます。

目次

雨樋は何のためにある?壊れると何が起きる?

雨樋(あまどい)は、屋根に降った雨を軒先で受け(軒樋)、縦の管(竪樋)で地面の排水へ流す家の排水インフラです。地味な部材ですが、壊れたまま放置すると被害は雨樋の外に広がります。

  • 外壁の劣化・雨染み:あふれた雨水が外壁を毎回洗うように流れ、塗膜の劣化やコケ・黒ずみの原因に
  • 軒天・破風の腐食:継ぎ目からの漏れが軒先の木部を湿らせ続け、腐食させる
  • 基礎まわりの湿気:排水されない雨水が家の周りに落ち続け、湿気・シロアリのリスク要因に
  • 雨漏りへの波及:オーバーフローした水が屋根内部や外壁の隙間から侵入するケースも

つまり雨樋の修理費用は「樋を直す費用」ではなく、外壁・基礎・雨漏りという大きな出費を防ぐ費用と考えるのが正確です。一方で、雨樋の不具合の多くは今日明日に家が傷む緊急事態ではありません。「今すぐ契約しないと大変なことになります」と煽る業者とは、距離を取ってください。


雨樋の修理費用の相場はいくら?(症状別)

2026年7月時点の実勢相場です。建物の階数・樋の材質・地域で変動します。

工事内容費用相場足場
詰まりの掃除・落ち葉除去5千〜3万円原則不要(高所は要)
部分修理(継手の補修・支持金具の交換・勾配調整)1〜5万円/箇所1階部分なら不要
部分交換(軒樋1面・竪樋1本など)5〜20万円2階部分は必要なことも
全交換(2階建て・30坪前後の目安)35〜60万円必要(10〜25万円)

樋本体の材工単価の目安は、最も一般的な塩化ビニル(塩ビ)製で1mあたり2,000〜3,500円、金属(ガルバリウム)製で4,000〜7,000円です。

かんたん検算:全交換の内訳はこうなっています
30坪前後の2階建てで、軒樋+竪樋の総延長はおおむね60〜100m
塩ビ3,000円/m × 80m = 約24万円(材工)+ 撤去処分・諸経費 + 足場10〜25万円 = 総額35〜60万円
つまり足場が総額の3〜4割を占めます。だから「見積もりのどこまでが足場代か」を必ず分けて確認すること。そして後述のとおり、外壁塗装や屋根工事と同時にやれば足場代を1回分に共用できます。逆に「雨樋だけの全交換」を単独でやるのは、足場代の使い方としては一番もったいないタイミングです。

なお、適正価格の考え方はぼったくり見分け方の記事でも書いたとおり、「雨樋修理一式」としか書かない見積もりは要注意です。どの面を何m・材質は何か・足場代はいくらかが分かれて書かれているかが、業者の誠実さの最初のチェックポイントになります。

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雨樋の修理に火災保険は使えますか?

使えるケースは本当にあります。雨樋は屋根の付属物として火災保険の「建物」に含まれるのが一般的で、しかも風や雪の力を直接受けやすい部位だからです。

使える可能性が高いケース(自然災害が原因)

  • 風災:台風・強風で雨樋が外れた・飛んだ・歪んだ
  • 雪災:積雪の重みや落雪で雨樋が反った・割れた(雪の多い年の春に発覚しがちです)
  • 雹災:雹が当たって割れた・穴があいた

使えないケース

  • 経年劣化:紫外線による色あせ・ひび割れ、寿命による歪み(塩ビの寿命は約20年です)
  • 詰まり・掃除:落ち葉や土の堆積は「損害」ではないため対象外
  • 免責金額以下の小さな損害:契約の免責(自己負担)額を下回る場合
  • 災害から時間が経ちすぎた場合:保険金請求の権利は原則3年で時効です

注意してほしいのは、火災保険の記事で詳しく書いた「保険で無料で直せます」と勧誘する申請代行業者です。経年劣化を災害被害と偽って申請させる手口は保険金詐欺に加担させられるリスクがあります。保険を使うなら、①被害箇所の写真を撮る → ②自分で自分の保険会社に連絡する → ③修理業者は自分で選ぶ。この順番だけ守ってください。

台風や大雪の後に雨樋の異変に気づいたら、修理の契約より先に保険会社への連絡です。「災害によるものか経年か」の判断も、保険会社の調査(鑑定)が入るので、業者の口頭判断を鵜呑みにする必要はありません。


「雨樋が外れてますよ」と訪問業者に言われたら

雨樋は地上から見える部材なので、「屋根が傷んでますよ」の点検商法と並んで、訪問営業の入口として使われやすい部位です。棟板金漆喰の記事で書いた原則が、雨樋にもそのまま当てはまります。

  1. 指摘は事実のこともあります。雨樋の外れ・歪みは実際によくある不具合です(だからこそ営業の入口に使われます)。
  2. ただし、指摘した業者にその場で頼まない。これが鉄則です。屋根に登らせる必要もありません。
  3. 自分で確かめられます。雨樋は地上から見える位置にあります。雨の日に、あふれ・漏れ・傾きをスマホのズームで撮影してください。晴れの日より雨の日のほうが、不具合は一目瞭然です。
  4. 確認は利害のない別の業者に。「他社に指摘されたので点検してほしい」と伝えれば十分です。診断が分かれるなら、それ自体が相見積もりの価値です。

その場で契約だけはしないでください。雨樋の不具合で今日明日に家が壊れることはありません。慌てる理由があるのは、あなたではなく「今日契約を取りたい営業」の側です。


今すぐ直すべき症状・様子見でいい症状

🚨 早めに手を打つべき症状🕰️ 慌てなくていい症状
雨のたびに同じ場所で滝のようにあふれる(排水機能の喪失)雨上がりに水滴がしばらく垂れる程度(結露・残り水のことも)
樋が外れて垂れ下がっている(落下・飛散の危険)色あせ・小さな苔汚れ(美観の問題)
継ぎ目からの漏れが外壁や軒天を毎回濡らしている訪問業者に口頭で指摘されただけ(証拠写真なし)
支持金具が連続して外れ、樋が波打っている落ち葉の詰まり(掃除で解決。ただし高所は業者へ)
設置から20年超で歪み・割れが複数箇所1〜2箇所の軽微なズレ(次の外壁・屋根工事まで様子見も可)

左の症状は、放置期間が長いほど外壁・軒天への二次被害で総額が膨らみます。右の症状は、焦って単独工事をするより、外壁塗装など足場を組む工事のタイミングに合わせるほうが経済的です。


実際にあったケース(いずれも個人が特定されない形に再構成しています)

Rさん(60代・訪問指摘に慌てて即決、あとで「掃除で済んだ」と判明)
「雨樋が歪んで危ないですよ」と訪問業者に言われ、不安になってその場で軒樋の交換工事18万円を契約。工事後、庭木の落ち葉が原因の詰まりが再発し、別の業者に見てもらったところ「歪みはごく軽微で、そもそも詰まりの掃除(1万円台)で解決した可能性が高い」と言われました。「雨の日に自分で見上げて写真を撮っていれば、原因が詰まりだと分かったはず。指摘してきた業者に頼んだのが失敗だった」と話しています。
点検商法の断り方はこちらの記事で解説しています。

Sさん(50代・台風で雨樋破損 → 写真・保険・相見積もりの3点セットで適正修理)
台風の翌朝、雨樋が2面で外れているのを発見。台風記事の3原則どおり、まず地上から被害の写真を撮り、自分の保険会社に連絡。風災と認定され、保険金で修理費の大半をまかなえました。修理は保険会社経由ではなく自分で2社に相見積もりを取り、被害箇所の交換+全体の金具点検で約12万円の提案を選択。「『保険で無料』の飛び込み営業も来たが断った。写真→保険会社→自分で業者選びの順番を知っていたので、落ち着いて対応できた」とのことです。


部分修理と全交換、どちらが得?早見表

部分修理・部分交換全交換
費用1〜20万円35〜60万円(足場込み)
向く状況不具合が1〜2箇所/設置20年未満歪み・割れが多数/設置20年超
メリット安い・早い(半日〜1日)樋も金具も一新、以後20年安心
デメリット古い樋との色・型番の不一致/他の箇所が順に寿命を迎え修理の繰り返しになることも高額/単独でやると足場代がもったいない
賢いやり方原因(詰まり/勾配/金具)の診断を先に外壁塗装・屋根工事と同時に足場を共用する

判断の分かれ目は築年数(樋の年齢)と不具合の数です。20年超+複数箇所なら、部分修理を繰り返すより、次の外壁塗装や屋根メンテナンスに合わせた全交換のほうが総額で安くつくことがあります。

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雨樋の修理費用を抑える3つのコツ

コツ① 足場が要る工事は「同時にまとめる」

全交換の総額の3〜4割は足場代です。外壁塗装・屋根塗装カバー工法など足場を組む工事と同時に頼めば、足場代は1回分で済みます。雨樋の寿命(約20年)は外壁塗装の周期とも近いので、実務でも「外壁と雨樋はセット」が定番です。

コツ② 自然災害が原因なら火災保険を正しく使う

台風・大雪・雹の後の破損は、写真 → 自分の保険会社 → 自分で業者選びの順で。経年劣化の偽装申請だけは絶対に付き合わないでください。

コツ③ 相見積もりで「診断」ごと比べる

雨樋は診断で費用の桁が変わる部位です。2〜3社に同じ症状を診てもらうだけで、過剰工事(掃除で済むのに交換)と過小見積もり(あとから追加請求)の両方を避けられます。

なお、2階以上のDIYは選択肢に入れないでください。梯子での雨樋作業は転落事故の典型パターンです。1階の手が届く範囲の掃除まで、が素人の安全圏です。


まとめ:雨樋は「地味な出費」ではなく「大きな出費を防ぐ投資」

  • 費用相場は掃除5千〜3万円/部分修理1〜5万円/部分交換5〜20万円/全交換35〜60万円。全交換は足場代が3〜4割
  • 足場を組む工事(外壁・屋根)と同時にやるのが、雨樋工事の一番の節約術。
  • 自然災害による破損は火災保険の対象になり得ます。経年劣化は対象外。「保険で無料」の営業には乗らない。
  • 「雨樋が外れてますよ」の訪問指摘は、事実確認は雨の日に地上から自分で。頼むのは利害のない別の業者に。
  • 放置すれば外壁・軒天・基礎・雨漏りへ波及するが、今日明日の緊急事態は稀。慌てた即決だけが一番の損。

雨樋は、家の部材の中で最も「地味なのに働き者」です。20年に一度きちんと手を入れれば、外壁と基礎を静かに守り続けてくれます。診断と相見積もり——この2つだけ忘れないでください。

なお、屋根に太陽光パネルを載せている(載せる予定の)家は、屋根の雨仕舞いと点検の注意点が変わります。姉妹テーマの解説「太陽光発電で雨漏りはなぜ起きる?」も合わせてどうぞ。

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よくある質問(FAQ)

Q. 雨樋の修理費用の相場はいくらですか?
A. 2026年7月時点の目安で、詰まりの掃除が5千〜3万円、継手や支持金具の部分修理が1箇所あたり1〜5万円、軒樋1面や竪樋1本の部分交換が5〜20万円です。2階建ての全交換は足場代(10〜25万円)を含めて35〜60万円が目安になります。樋本体の材工単価は一般的な塩ビ製で1mあたり2,000〜3,500円、ガルバリウム製で4,000〜7,000円程度です。全交換では足場代が総額の3〜4割を占めるため、外壁塗装など足場を組む工事と同時に行うと大きく節約できます。

Q. 雨樋の修理に火災保険は使えますか?
A. 台風・強風(風災)、大雪・落雪(雪災)、雹(雹災)など自然災害が原因の破損なら、火災保険の補償対象になる可能性があります。雨樋は建物の付属物として「建物」の保険に含まれるのが一般的です。一方、紫外線や寿命による経年劣化、落ち葉の詰まりは対象外です。また保険金請求の権利は原則3年で時効になります。申請は「被害の写真を撮る→自分で保険会社に連絡する→修理業者は自分で選ぶ」の順で行い、「保険で無料で直せます」と勧誘する申請代行業者には注意してください。

Q. 雨樋の寿命・交換時期の目安は?
A. 最も普及している塩化ビニル(塩ビ)製で約20年、ガルバリウムなど金属製で20〜30年が目安です。塩ビは紫外線で徐々に硬化し、歪み・割れ・継ぎ目の外れが増えてきます。設置から20年を超えて複数箇所に不具合が出ているなら、部分修理を繰り返すより全交換を検討する時期です。その際は単独で工事せず、外壁塗装や屋根工事など足場を組むタイミングに合わせると、足場代(10〜25万円)を1回分に共用できて経済的です。

Q. 雨樋の掃除や修理はDIYでできますか?
A. 1階の手が届く範囲の落ち葉除去程度なら可能ですが、2階以上や梯子を使う作業は絶対にやめてください。梯子での雨樋作業は転落事故の典型パターンで、数万円の修理費を節約しようとして大けがをしては本末転倒です。また雨樋は「勾配(傾き)」が命の部材で、見た目どおりに付け直しても勾配が狂うとあふれが再発します。高所作業と勾配調整はプロに任せ、DIYは地上からの観察と写真撮影までにしておくのが安全です。

Q. 訪問業者に「雨樋が外れてますよ」と言われました。本当でしょうか?
A. 雨樋の外れや歪みは実際によくある不具合なので、指摘が事実のこともあります。ただし、事実かどうかと、その業者に頼むべきかは別問題です。雨樋は地上から見える部材なので、雨の日にあふれ・漏れ・傾きをスマホのズームで撮影すれば自分で確認できます。そのうえで、指摘してきた業者ではなく利害のない別の業者2〜3社に診てもらってください。その場での契約と屋根への立ち入りだけは断るのが鉄則です。


監修者プロフィール

屋根・外装の実務に携わる専門家(二級建築士・二級施工管理技士) 戸建て住宅の屋根・外装工事の調査・設計・施工管理の実務に携わる。雨樋のような「地味な部材」の不具合が外壁・構造の大きな傷みに育っていく過程を現場で数多く見てきた立場から、煽らず・過剰工事もさせない中立の情報を発信しています。本記事は実務経験と公的情報に基づく一般的な解説であり、特定の商品・業者を推奨するものではありません。費用は建物の条件や地域により異なるため、必ず複数社の見積もりでご確認ください。


参考(一次情報・公的機関 ほか)

  • 損害保険各社の火災保険 補償内容(風災・雪災・雹災の取り扱い、免責金額)
  • 保険法(保険金請求権の消滅時効:原則3年)
  • 国民生活センター「屋根工事の点検商法」に関する注意喚起(2023年10月)
  • 雨樋修理・交換の費用相場:2026年7月時点の各社公表情報(リフォーム各社の相場公表値)

※本記事の数値は2026年7月時点の一般的な目安です。火災保険の適用可否は契約内容と保険会社の調査により判断されます。


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この記事を書いた人

屋根・外装の実務に携わる専門家(二級建築士・二級施工管理技士)が監修。売り込まず、施主が損しない判断軸を中立に発信します。

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